月間120万PV達成!成功するキュレーションサイトの作り方8つのポイント

キュレーションサイトが注目を集め、キュレーションサイトを作る企業が増えています。ところが、注目を集めるサイトはあるものの、多くのサイトは上手くいっておらず、PVが伸び悩んでいます。

大量に記事を投入していてもPVが伸びているサイトと伸びていないサイトがあります。その原因をハッキリと理解しないまま、取り組むのは危険です。

ここでは、PVを伸ばし続けるためのキュレーションサイトの作り方とマーケティングについて説明します。

※DeNAメディア群については執筆当時の情報を参考にしています。

キュレーションの意味とは?

そもそもキュレーションとは何でしょうか?
キュレーションとは、インターネット上の情報を集めてまとめること、および集めた情報を分類・再構成し、新しい価値を持たせることを言います。

キュレーションサイトは、「まとめサイト」と呼ばれることもあります。最初に注目を集めたのはNaverまとめではないでしょうか。そのあとは、Mery・iemoなどでより注目を集めたように思います。

キュレーションという考えが浸透した理由

キュレーションという概念が浸透したのは、次のような経緯があります。
インターネットが登場し、まずはインターネット上にあるサイトを検索できるようにするためにGoogleやYahooが生まれました。それまでにも検索エンジンはありましたが、あるはずのサイトが表示されないなどの問題がありました。その問題を解決し、すぐに検索結果が表示されるGoogleはインターネットユーザーにとって便利なサイトで多くの人に利用されるようになりました。

それからしばらくして、インターネット上にはサイトや情報が溢れるようになりました。しかし、情報が多くなりすぎて、有益な情報を探すのが大変になってきました。そこで価値が出るようになったのが、キュレーションという活動です。誰かが特定のテーマについて色んなサイトやその人自身の知識を投入して詳しくまとめてくれることで、インターネット上にバラバラにあった情報がまとまって、簡単に必要な情報が得られるようになるため、キュレーションという記事が価値を持ち始めました。

キュレーションサイトの現状と市場規模

少し古いデータですが、矢野経済研究所の市場規模データを紹介します。

キュレーションサイトの市場規模
引用先:矢野経済研究所

右肩上がりに市場が伸びています。まだまだキュレーションサイトは増え続けており、PVも増えていると予測されるため、これからも成長を続けるでしょう。

ただその分、競争も激しくなっているため、戦略なしに参入すると失敗する確率が高いです。大手企業も続々と参入していますので、先を見据えた戦略が大切です。

キュレーションメディアが人気の理由

キュレーションメディアが企業にとって人気な理由は、コンテンツを量産しやすい仕組みが整っているからです。大量のコンテンツを作り、それを多くの方に届けているため、読者も多くなり人気を博しています。

特に代表的なキュレーションメディアであるmeryでは、テレビコマーシャル・雑誌の発売・ファッションイベントへの参加・人気ブランドとのコラボレーションなど、キュレーションメディアの枠を超えて展開しており、若い女性に人気となっています。

成功するキュレーションサイトの作り方8つのポイント

キュレーションサイトを作る上で、押さえておかなければいけないポイントがありますので、紹介します。
マーケティング上、押さえておくべき点についても説明に入れています。

1. 利用するシステム

インターネット上のサイトは、最近はCMS(特にwordpressが人気)を利用したサイトが増えています。

キュレーションサイトはwordpressでも作ることはできますが、wordpressで作ることはお勧めしません。キュレーションサイトはメディアサイトとして大規模に展開することになるため、wordpressだと様々な問題(表示速度など)が発生します。

そのため、キュレーションサイト用のシステムを使って展開することをお勧めします。

2. SEOを意識する

メディアのPVを右肩上がりに伸ばしている企業は、SEOに強い傾向があります。Facebook・Twitterなどでアクセスを伸ばすことも重要ですが、SNSの拡散は一時的なものです。しかし、SEOは違います。SEOはストック型で積み上げが可能です。上位表示されれば、その後も継続的にアクセスを呼ぶことができます。

具体的にどんなサイトがあって、どんな強みがあるのかは後ほど紹介します。

3. メディアのジャンルを決める

どんなメディアにするのか考えましょう。Meryなら若い女性向けのメディア、iemoならインテリアのメディア、Find Travelなら旅行メディアなど、それぞれジャンルが決まっています。どのジャンルのメディアを作るのか決めて、サイト内のコンテンツもその内容を中心に投稿していきましょう。そのジャンルに詳しいメディアになることで読者が集まり、メディアの価値が高まります。他社の広告を掲載する際も、特定の読者にリーチできることで価値が高まります。

4. コンセプトと読者層を決める

自分たちで作るキュレーションサイトはどんなコンセプトでどんな読者が読むのか考え、ファンが集まるコンテンツ作りをしていく必要があります。キュレーションした情報をただ流すだけでなく、読者にとって役に立つか・面白いかどうか考え、配信していきましょう。読者が面白いと思えば、ファンになりリピーターになってアクセス増加にもつながります。

5. 競合リサーチ

競合は綿密にリサーチして、運用開始後にも頻繁にチェックしましょう。競合と差別化する点を考えながら、競合に勝てるように運用を続けていくことが大切です。コンセプト・タイトルの作り方・記事の構成・写真の選び方・コンテンツの方針・SNSの更新方法・アプリなどチェックすべき事項は様々です。競合がどんなマーケティングを仕掛けているのか徹底的に調べましょう。

6. 運用体制を整える

キュレーションサイトは、メディアを作ることになります。そのため、何かしらの競合はいる市場で展開し、勝たなければいけません。そうなると、内部でやるにしても、外部にすべて委託するにしてもサイトを運用するための人材と資金が必要です。成功しているところでは、経営者が本格的に関与していたり、優秀な人材を用意したりしているところが多いです。

戦略・今後のスケジュール・コンテンツの指示などを行う人や、多数のコンテンツ作成を行う人(外部ライターなど)は最低限必要です。

7. 権利関係に注意する

キュレーションメディアでは、画像や文章の引用を利用することがよくありますが、権利侵害しているケースは多いです。大手企業のメディアでも多数権利侵害が起こっています。この状態を野放しにすると、たとえPVが伸びたとしても後で大きな問題になりかねません。大きな問題になり印象が悪くなれば、メディアの広告価値も下がり、その後の収益に影響します。

問題になる権利は主に以下の3つです。

①著作権

著作権とは、言語、音楽、絵画、建築、図形、映画、コンピュータプログラムなどの表現形式によって自らの思想・感情を創作的に表現した著作物を排他的に支配する、財産的な権利である

引用先:wikipedia

他サイトで利用されている画像や文章をそのまま用いることは禁止されています。引用すれば利用はできますが、全て引用形式を取ればOKというわけではなく、グレーゾーンとなっている部分もあります。コンテンツすべてが引用ばかりの場合は、コンテンツとしてのオリジナル性がないため、引用は認められません。

引用の要件も紹介します。

[1]引用する資料等は既に公表されているものであること、
[2]「公正な慣行」に合致すること、
[3]報道、批評、研究などのための「正当な範囲内」であること、
[4]引用部分とそれ以外の部分の「主従関係」が明確であること、
[5]カギ括弧などにより「引用部分」が明確になっていること、
[6]引用を行う必然性があること、
[7]出所の明示が必要なこと(複製以外はその慣行があるとき)

引用先:文化庁

②肖像権

肖像権は他人から無断で写真を撮られたり無断で公表されたり利用されたりしないように主張できる考えであり、人格権の一部としての権利の側面と、肖像を提供することで対価を得る財産権の側面をもつ。 また、肖像を商業的に使用する権利をとくにパブリシティ権と呼ぶ。

引用先:wikipedia

アイドル・芸能人・有名人・スポーツ選手などが当てはまります。このような人達は、世間で認知され話題性があるため、ニュースとして写真を利用されることが多いですが、肖像権が問題になります。

③プライバシー権

プライバシーは、私生活上の事柄をみだりに公開されない法的な保障と権利である。個人情報保護の文脈では、他者が管理している自己の情報について訂正・削除を求めることができる権利(積極的プライバシー権)を指す。

引用先:wikipedia

個人のSNSを引用してコンテンツ内に利用することもありますが、この場合にプライバシーが問題になるケースもあるでしょう。

8. 運用後のチェック体制

投稿するコンテンツ量が多いため、運用開始後にコンテンツを増やし続けることが目的となってしまい、チェック体制が甘くなっているケースがあります。投稿したコンテンツの検索順位やコンバージョン数を確認したり、全体のアクセス解析を行ったりと分析にも時間をかけなければいけません。

有名キュレーションメディアのPV

有名キュレーションメディアのPVは現在どのようなことになっているのか、確認しましょう。特にDeNAの媒体が伸びています。

キュレーションメディアの利用者数推移
引用先:ニールセン

ここに挙げられているメディア以外にも多くのPVを稼ぐメディアはたくさんありますが、主要なものがいくつか入っていますね。特にwelqの伸びは凄まじいものがあります。かなりのアクセルを踏んでいると捉えていいでしょう。すでに広告主としてIT系以外の大手企業が入ってきており、収益化のフェーズにシフトしてきています。

有名キュレーションメディアの分析

すでに大規模な有名なキュレーションメディアの中からいくつかピックアップして状況を簡単に分析します。
分析には、similarwebを利用しました。similarwebの数値は絶対的なものではないので、あくまで参考数値として見て下さい。特にTotal Visitsは大きく乖離しているケースもあります。

①welq

まずは、welqから見ていきましょう。

welqのシミラーウェブ数値

welqはSEOに強く、検索面から多くのアクセスを集めていると言えます。SEOによる積み上げが寄与して、キレイな右肩上がりの利用者数が集まっています。

②Spotlight

次にサイバーエージェントのSpotlightです。welqと異なり、芸能ネタやトレンドネタも多数扱っています。

spotlightのシミラーウェブ数値

welqと異なり、ソーシャルやダイレクトからのアクセス流入が多いです。話題性のあるネタが多いため、このような結果となっていると言えるでしょう。

2つだけですが、異なる趣のサイトをあえてピックアップしました。同じように見えるキュレーションサイトでも、コンテンツの種類によってアクセスの集め方や読者層は異なります。それぞれの強みを活かして多くのアクセスを集めていると言えます。

キュレーションサイトは、まだ収益化にしっかりと成功している企業は多くなく、これからの動向に要注目です。

成功事例

当社でもキュレーションメディアを運用しています。
月間120万PV以上を突破しました。

キュレーションメディアの月別数値

SEOを中心にアクセスを集め、右肩上がりで伸びています。

キュレーションサイトASPシステムの紹介

キュレーションサイトシステムでは、以下のことが実現できます。
・多数のユーザーによる投稿
・SNS連携
・簡単画像挿入
・表示速度の高速化
・内的SEO
など。

導入にご興味のある方はご相談下さい。

※キュレーションサイトのシステムについては代理店として紹介していますので、こちらのフォームからお問い合わせ下さい。私から購入していただいた場合は、導入時の注意点についてもお知らせします。大手企業も導入しているシステムですので、ご安心下さい。

※その他、コンサルティングや記事外注などについても興味のある方は問い合わせフォームからお願いします。大手企業のキュレーションメディアに対するコンサルティング実績があります。

まとめ

キュレーションサイトの市場は伸び続け、サイトも増えています。今後は次第に成熟し、勝者と敗者で明暗が分かれてくるでしょう。キュレーションメディアは継続的に運用していくため、それなりの投資が必要です。そして成功するためには、最初が肝心です。

メディアを成功させれば、大きなビジネス展開も可能ですので、先を見据えて運用していって下さい。