最近ますます人気が出てきているランサーズやクラウドワークスといった、
クラウドソーシングサイト。
ランサーズとクラウドワークスを実際に使ったり、色々な仕事を見たりして感じた問題点を書きます。
そして、改善点も書き記しておきます。
念のため、「クラウドソーシング」を知らない人のために言葉の意味を説明しておきます。
クラウドソーシングとは、「不特定多数の人に業務を委託するという雇用形態」のことです。
基本的にランサーズもクラウドワークスも同じです。
細かな違いはあれど、本質的には変わりません。
今回書く問題点とは、仕事を受ける側の人に特に発生するものです。
報酬が安い
まず、報酬が異常に安いです。
けっこう専門性の高い仕事でもふつうのバイトをしたほうがいい時給になるのではないか、
と思うような値段になっています。
今これだけ流行っているサイトなので、
ニーズがあるのは分かりますが、
仕事が安売りされているバーゲンセール会場となっています。
要求水準は高い
仕事も、基本的には安かろう悪かろうになりがちですが、
ここでは安いにもかかわらず、非常に高いレベルが求められます。
こういったことが起こる理由は、
このサイトのシステムにあります。
この場所では、圧倒的に発注者が有利な状況が作られています。
発注者は、プロジェクト式でもコンペ式でも提案を受ける側であり、
常に選べる立場となっているのです。
プロジェクト式では、多数の方から提案を受けるため、
常に比較検討され、提案内容の一番いいものが選ばれます。
コンペ式では、提案した人は何かを作る作業をしたのに、
選ばれなければ一銭も入ってきません。
こういった発注者の有利な状況を作ってしまうシステムが作られているほかに、
仕事を受ける側の名前や実績が分からない、分かりづらい、ということも相手への要求水準を上げている理由です。
名前や実績をリンク先に掲載している人もいますが、
ほとんどの人はそうではありません。
名前を出すのが嫌だという人もいれば、
副業が会社でNGとなっているから、という人もいると思います。
発注者は条件だけで相手を選ぶ
このような状況だと、
発注者側は、相手を信用しにくいし、相手の実力があまり分からないので、
受注者からの条件だけで相手を選ぶようになってしまいます。
(※たとえ、実績件数や評価ポイントが付いていたとしてもよく分からない)
条件とは、値段と何をやってくれるか、というものです。
発注者は相手があまり見えないので、最初に安い金額でトライアルをしたりと、
大きなお金を払うのは避ける傾向にあります。
全然稼げない
これらのことが起こると、仕事を受ける人は、稼げません。
もちろん、会社以外の時間で少しでも稼げたらいい、とか事情があって会社に行けないから有り難い、といった人はいるでしょう。
ただ、質の高い成果の出る仕事を提供して、
お金を多く稼ぎたいという人にとって、
ここで仕事をするのは、最初の実績作りくらいにしかなりそうにありません。
発注者にも受注者にも知識面やビジネスマインドで問題のある人が多くいて、
それで場が形成されてしまっており、
バーゲンセール会場は、終わりそうにありません。
※もちろん、素晴らしい方もたくさんいます。
改善点は透明性を増やすこと
名前も分からない、これまでの仕事も分からない、
といったことから、やりたい放題になっている感もあります。
このような状態を変えるには、例えば、名前・顔写真を出すようにするなど、
もっとオープンに、透明性を増やすしかありません。
ただ、匿名だから得をしている人も多くいるので、
その点は変わらないかもしれませんね。