士業は、競争が以前より激しくなり、特に若手には厳しい状況となっています。
また営業や集客ができないキャリアの長い方も、苦戦を強いられています。
「資格さえ取れば安泰」と言われていた士業もありましたが、今はそのような時代では無くなりつつあり、営業や集客といった広義のマーケティング活動が必要になっています。
この記事では、重要性がさらに高まりつつあるインターネットからの集客方法について具体的にお伝えします。
士業が集客するときの悩みを解消するには
士業をされている方の中には、コミュニケーションが苦手だったり、営業活動が苦手だったりする方も多いと思います。
そのために、深く悩まれる方も多いようです。
士業も、仕事を獲得する上では、取引先と良好な関係を築くことが必要とされますし、お客様とコミュニケーションをとり、「信頼できる」「頼みたい」と思ってもらえなければ、依頼してもらえないでしょう。
そのためには、身なりや話し方などにも気をつける必要があります。
士業も、仕事をするときは、「人対人」なので、その点には気をつけましょう。
また、考え方も変えていく必要があるのかもしれません。
「営業」は、売りつける行為ではありません。
あなたの商品・サービスを必要としている人に、それを適正な価格で届けることです。
あなたが自分の商品・サービスに自信があるなら、それを多くの方に知ってもらったほうが、お客様のためにもなります。
マーケティング活動では、あなたが商品・サービスを提供する人よりも、圧倒的に多くの人にあなたのことを知らせる必要があります。
なぜなら、あなたのことを知っている人しかあなたに依頼しないからです。
当たり前のことですよね。
あなたがいくら素晴らしい商品・サービスを持っていても、あなたのことを知らない人は、あなたに依頼することはありません。
このように考えてもらえれば、集客の悩みが少しは解消されるのではないでしょうか。
各士業の登録者人数推移
現在の士業業界の現状を正しく認識してもらうために、弁護士、税理士、公認会計士、司法書士、行政書士、弁理士の登録者数推移データを一覧にしてみました。
この人数は、合格者をただ追加して増やしているわけではなく、廃業した方など登録抹消された人数もマイナスで計算された現在の登録者数の推移データです。
人数の推移を見てもらえれば、日本全体の人口や市場規模が増えているわけではないのに、士業の人数が増えているのが分かります。
各士業について簡単に推移データに関する分析・説明を書いておきます。
[弁護士]
ロースクールが始まり、司法制度改革が起こってから大きく人数が増え始めています。
[税理士]
税理士は、登録抹消者が年間約2,000人いるため、全体の人数は大きくは増えていません。
登録抹消の要因は、「死亡」「廃業」がほとんどを占めています。
[公認会計士]
準会員(試験合格者)を含んだ人数。準会員は2014年3月末時点で7,543人。
毎年1,000名超が合格しています。
[司法書士]
各年4月1日の登録者データ。
弁護士の不足を補うために、法務省から認定を受ければ、紛争解決業務を扱えるようになりますが、今では弁護士のほうが多くなりました。
[行政書士]
廃業率が高いので、実際に自分で事務所を作るときは、立ち上げた後のこともよく考えておく必要があります。
[弁理士]
2014年は、2月28日データ。2012は、10月31日データ。その他は、12月31日データです。
国内の特許出願件数は、減少傾向です。
このように士業の業界は競争が激しくなっているため、インターネットからの集客もより重要性が増してきています。
スマホ集客対策
インターネット業界全体が大きく変わってきています。
スマートフォンでインターネットにアクセスし、情報を探す人が増えています。
今では、ほとんどのサイトで半数以上がスマホからのアクセスになり、スマホ対策ができているところとできていないところでは、集客に差が出てきています。
スマホへの対策も必要だということを理解しておきましょう。
スマホ集客対策が必要であることを理解して、これから説明する集客方法を1つずつチェックしてください。
①ホームページ活用
1つ目の集客方法がホームページ活用です。
士業の方々がインターネットから集客するときにカギになるのは「ホームページ」です。
FacebookやTwitterなど様々なものが出てきていますが、ホームページがお客様から実際の問い合わせにつながるメインの媒体になります。
名刺を交換したときにもあとから名刺交換した人がチェックできるのはホームページくらいしかありません。
ホームページにどんなことができるのか、どんな実績があるのか書いてあれば、依頼につながることもあるでしょう。
ただ、ホームページを作るときは注意が必要です。
ホームページはアクセスがなければ、高いお金を払って作っても意味がありません。
ホームページは作れば、アクセスが来るわけではなく、アクセスを増やすための対策を別途行う必要があります。
ホームページは、PC用だけだと、スマホから見たときに見づらいので、スマホ用のページもあったほうがいいです。
②SEO
GoogleやYahooで検索したときに、自分のホームページへ来てもらうためには、SEO(Search Engine Optimization=検索エンジン最適化)を施す必要があります。
このときにSEOを仕掛けるキーワードも重要です。
キーワードを間違えると、検索エンジンで上位表示してもアクセスが来ないからで。
基本は、「地名+サービス名」でOKです。
例えば、「大阪 行政書士」ではなく、「大阪 会社設立」というキーワードのほうが有効です。
一般の人は、行政書士がどんなことをしているか正確に知らないからです。
また、会社設立業務は税理士法人とも争っていますよね。
逆に、弁護士や税理士は、「地名+弁護士 or 税理士」がメインで狙うキーワードになります。
一般の人が職業のことを高く認知していますし、どんなことをやってくれるかも何となくイメージできているからです。
どんなサービスをSEOするかによって、多少キーワードは変わってきますので、分からない方はご質問ください。
③リスティング広告
SEOで上位表示するためには、時間がかかりますし、すべてのキーワードで上位表示するのが難しい場合もあります。
そこで活躍するのがリスティング広告です。
リスティング広告は、広告費さえ払えばすぐに狙ったキーワードで上位に表示することができますし、クリックごとにだけお金を払えばいいので、少額からでも使いはじめることができます。
リスティング広告は放っておくと、たくさんのお金がかかりますので、マメにチェックするようにしてください。
④ソーシャルメディア(Facebook、Twitter、Youtubeなど)
ソーシャルメディアは、士業とあまり相性が良いとは言えません。
色々と方法はありますが、個人的にはホームページ・SEO・リスティング広告を行った上で、手を広げるために対策を行うことをお勧めします。
Facebook・Twitterは、ユーザーは交流することが目的なので、サービスの売り込みをいきなりしないよう注意してください。
Youtubeは、タイトルにキーワードを入れるなどの工夫をして、アクセスを集め、ホームページへ誘導しましょう。
⑤メディアへの広告出稿
各士業によっては、専門の紹介ポータルサイトがあります。
ここに掲載して集客に成功している方もいます。
ポータルサイトは、人によっては楽に集客できるという点でメリットもありますが、デメリットとしては、どうしてもその中で比較されてしまうのと、ポータルサイトへの依存度が高くなり、ポータルサイトの行方にビジネスが左右されてしまう点があります。
1つの集客媒体だけに頼らない集客体制を整えておきましょう。
まとめ
士業業界の全体的な説明から始まり、インターネット集客方法5つを説明してきました。
インターネットについては変化の流れが早いため、よく分からないことも多いと思います。
ただ、マーケティングはビジネスを行う上で避けられません。
このサイトに書いてあることを参考にしながら、理解を深めて取り組んでいってもらえればと思います。
集客で困っている方や、分からない点・もっと知りたいことがある人は、問い合わせフォームからご質問ください。